公益財団法人 日本少年野球連盟 東日本ブロック

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2025.7.17

「勝ち」より重要な野球(スポーツ)が果たす教育的「価値」

夏の選手権大会やジャイアンツカップ、高校野球予選と日本列島は野球一色になっている。

野球はいいものである。

そして、野球(スポーツ)にとって最も大切なことは勝利である。

野球を愛する人ほど、それがなぜかと考えを巡らせることなく信じ込み、目前の勝利ばかりにとらわれがちになりますが、決して盲目的になってはいけません。

スポーツについて、スポーツマンについて、スポーツマンシップについて真剣に考えてみると、「勝ち」以上の大切な「価値」が見えてくるはずです。

道徳や倫理などのモラルに関しては唯一無二の正解という行動があるわけではありません。なにか正解を一方的に教え込み、言われたとおりの行動ができるように洗脳することが必要なのではなく、経験を通して自ら考え、的確な判断力と行動力を養うことではじめて、モラルを身につけることが可能になるという点が重要です。よき人格に基づいて的確に考える力を養うには、よき精神と優れた思考力が不可欠です。

だからこそ、指導する立場の人間は、プレーヤーたちに単純な従順さを求めるのではなく、よく考える習慣を身につけられるように導くことが大事です。

野球は人格を養う教育的価値をもった場です。そのことが、スポーツが本来もっている気晴らしの要素や、ぞくぞくするような興奮、競い合う喜びといった愉しさを奪うこともありません。それどころか、自分で自信をもてる自分に育ててくれて、よき仲間に出逢うことができる場である野球のことを、より誇らしく感じることができるはずです。

真剣な遊び。一見両立し得ないような二つの側面こそが、野球がもつ価値の本質です。野球はその根底で現実生活と深く関わっています。

それは、これまでも繰り返し述べているとおり、元々現実社会で役立つ人間を育てるために開発されたソフトだからです。そのことを深く考えながら野球と真摯に向き合えば、野球が現実社会と重なり合っていることを実感でき、人生に応用できるものとして活用できるはずです。

(参考文献 スポーツマンシップバイブルより引用抜粋)