公益財団法人 日本少年野球連盟 東日本ブロック

News--------------東日本ブロック

2023.4.26

ジャイアンツとボーイズが野球界のすそ野拡大へタッグ 年中から参加できるはじめてのティーボール体感会開催

「おうちの形をしているのがホームベースといいます」

 小さな子どもの前で巨人のユニホームを着た女性コーチが、家の形に見えるように尖った先を上に向けてホームベースを掲げた。続いて巨人の元リリーフエース・西村健太朗コーチが一塁から二塁、三塁、ホームへとゆっくり走って点が入るまでの流れを実演。スタッフは野球に詳しくない子どもに目線を合わせながらティーボールを通じて野球の楽しさを教えた。ティーボールはゴルフのようにティーに置いたボールを打つことからプレーが始まる以外、ルールは野球とほぼ同じ。主に野球の入門編として活用されている。

 巨人が野球界のすそ野を広げるために設立したジャイアンツアカデミーのコーチを招いた「はじめてのティーボール体験会」が4月23日、東京・荒川区のあらかわ遊園運動場で行われ、年中から小学3年生までの子ども40人と保護者が参加した。3回目となるこのイベントを企画したのは、ボーイズリーグ東日本ブロックの若野雅史小学委員長。生まれ育った荒川でNPO法人・荒川キッズスポーツクラブと荒川ボーイズの代表を務める若野氏は「コロナの影響で外に出て運動をする子どもが減っています。子どもたちが体を動かして遊ぶことの楽しさを知ってもらう機会をつくりたくてジャイアンツアカデミーに協力をお願いしました」と目を細めながら説明した。

 2時間の体験会には、子どもを飽きさせない工夫があふれていた。バッティング教室では「おへその前に置いたボールにバットを『合わせて、引いて、クルッ!』」、ゴロ捕球の練習ではグラブに利き手をかぶせてボールを収める瞬間をワニの口に例えて『パクッ!』。スタッフは子どもが喜びそうな表現と動作で関心を引いていた。最後に行った試合では打った後、走り出す時にバットをケースに戻すだけで1点が入るルールでヒットが打てなくてもチームに貢献できる。荒川区の同じ保育園に通う年中のまいかちゃんとちほちゃんは「打つのが楽しかった」と口をそろえてニッコリ。荒川ボーイズジュニアチームの小学3年生・けいじ君は「試合で打つことができました。長打力があって守備もうまいレッドソックスの吉田正尚選手に憧れています」と満足そうだった。

 丁寧な説明で子どもたちの人気を集めた中里優希コーチは、指導のコツについて「子どもは集中力が続かないので説明は1~2分くらいに短くするようにしています。話を聞いているうちに集中が切れてしまうと動きにも影響が出ます。ほかにお手本はしっかり見せること。例えばバッティングで大きい当たりを見せれば『頑張ればあんなに飛ばせるんだ』とやる気を出してもらえます」と明かした。

 次回の体験会は5月28日、あらかわ遊園運動場で開催。平日、都内各地で開催されるジャイアンツアカデミーのスクールも現在会員募集中。詳しくはHPで。

 

写真説明 バッティングのコツは「合わせて、引いて、クル!」

     ②ゴロ捕球の瞬間はグラブと利き手をワニの口に例えて『パクッ!』

     ③子どもたちは最後に試合を行った